ぽえむ

きょうは詩です。


空の心と長財布
空の預金に空手形

すっからかんの青空に
からしの効いたところてん

色が是空で是空が色で
空しいなみだに乾いた瞳

からくれなゐに水くくるとは
カラーギャングの仕業かな

カラーテレビに夢見た彼は
カラい未来に首括る

今日も今日とて環境汚染
吸って吐いての繰り返し

空のタンクに空元気
からから鳴って焼け付いた

からす鳴く鳴く夕暮れに
二色刷りの絵手紙を想う

空と思えば楽になり
空と思えば嘆いたり

空虚なものは何もなく
満ちたるものも何もなく

ただ空回る生活に
満ちぬと満ちてかえり道